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家づくりに役立つ、インテリアのアイデア集

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エイトデザインの住宅事例を題材にしてお届けします!

【インタビュー】「家づくりを楽しい思い出にしたい」。建築士夫妻がエイトデザインと一緒に家づくりをしてみたら

【インタビュー】「家づくりを楽しい思い出にしたい」。建築士夫妻がエイトデザインと一緒に家づくりをしてみたら

東京都小平市のマンションリノベーション事例。
ダイナミックなキッチン、照明や建具など、細部の収まりまでこだわった住まいです。

WORKS 166「なしなしの家/あるあるの家─最大限なLDKの家」東京都小平市マンションリノベーションン


 

じつは、こちらの事例の施主F様は大手設計事務所の建築士夫妻。
つまりエイトデザインにとっては同業者でした。


 

F様ご自身でも設計はできると思うのですが、どうしてエイトデザインに家づくりを依頼したのでしょうか?
F様には施主目線・同業者目線での感想を、そして担当したデザイナーにもどんな想いでプロジェクトに臨んだのかインタビューしてみました。

 

エイトデザインに相談した理由は?

Instagramで素敵な雰囲気の事例をたまたま見つけてEIGHT DESIGNに辿り着き、家づくりへの考え方にワクワクしてご連絡させてもらいました。

家づくりへの考え方に共感いただいたとのことですが、具体的にはどんなところでしょうか?

「家づくり」には新たな住処へのワクワクの反面、家族個々人の希望やこだわり等で精神をすり減らす部分もありそうだなと思っていました。
そんな中「 “楽しむ”をデザインする!」というコンセプトを掲げ、様々なプロジェクトでもそれを体現できている御社の作品やHPを拝見して、ここなら一連の家づくりが楽しい思い出にできるのでは、と思って依頼させていただきました。

一緒に家づくりをしてみて大変なことはありましたか?

顧客目線では、設計のパフォーマンスが良かった分、自力で進めなければならないローンや確定申告対応が大変に感じました。
同業目線では、楽しくなりすぎて設計担当の福田さんのデザインを押し潰してないか、申し訳なさを感じつつこだわりまくってしまったことでしょうか。

よかったなと思ったことはありますか?

初期段階から物件探しやローン準備に親身にご提案頂きました。
的確でスムーズな設計も非常に良かったですし、着手、着工時など節目に思い出になるイベント企画いただけたのも良かったです。

同業目線では、照明から各部のディテールまでかなり細かい注文を多々お願いしたのですが、いずれも真摯に検討いただき、形にしていただけたのが嬉しかったです。

エイトデザインの家づくりで意外だったことはありますか?

ディレクター(現場監理)の菅沼さんの活躍(笑)
監理といいつつ、キッチンカウンター上照明の施工と一丸となった取り付けシーンは良い思い出です。

同業目線では、リノベに強い業者さんだけあって、扉枠をはじめ良いディテールや素材の提案に秀でていてさすがだなと思いました。

 

さて、同業者のおうちを手がけるとあって、担当したデザイナーはプレッシャーだったのでは?
実際のところ、どんな想いでプロジェクトを進めていたのか、担当した福田に聞いてみました。

同業者の家ということで、福田さん的にはプレッシャーはなかったですか?

最初は自然と肩の力は入っていたように思います。
この仕事をしている人にとっての“自邸づくり”には特別な意味があると思うので、心して挑まなければと。

今回はあえてデザイン面でのコンセプトは設定せずに、おふたりに自邸づくりを目一杯楽しんでもらう、どんどん主体的に関わってもらうことを軸に置いてお手伝いすることを決めていました。
その楽しみを最大化できたら成功だよね、と。

F様とエイトデザイン、どのように役割分担をして進めましたか?

元となるプランを私から提示した上で、最終的にまとまったレイアウトに落ち着くまでの過程では、ご夫婦に主導権を持っていただいて実用的な使い勝手、形にしたいデザインを検討しながら一緒に整えていきました。

私からは主にリノベーションならではの制限とか助言を挟んで議論を深めつつ、ディテールの納め方については具体的なアイデアを提示したり、といった形で関わっていきました。


大変だったことはありますか?

正直なところ大変とかキツいというようなことは全くありませんでした。
先に触れたような当初の緊張感も、コミュニケーションをとってお互いを知るうちに自然にほどけていきましたし、むしろ「やりにくくならないように」といった同業者ならではの配慮をしていただいているのは常に感じていました。

同業者同士のコラボで、新しい発見などはありましたか?

“設計者としての引き出しを増やす”という意味では、これ以上にないほどいい経験をさせていただいたと思っています。
出来上がった家は、いい意味で“いつもの自分”っぽくないものになっていると思いますし、このプロジェクトを通して自分のなかの“好きなデザイン”みたいなものがアップデートされたとすら感じています。

ご主人主導で進めた照明計画は、設計の際には照明の灯数や照度を最小限に絞った上で、ダウンライトの径や配光角度、配置といった細部にまで注意を払って計画を進めていきました。
竣工撮影でお邪魔した際に、壁に反射する光の形状や、外から差し込む自然光の陰影が美しく現れる光景をみて、細部にこだわって調整してきたことの意味を改めて理解することができました。

楽しかったことは?

竣工撮影の日の晩に施主一家と携わったメンバーで「竣工パーティー」を開催したのはいい思い出です。
ご夫婦のおいしい手料理をいただきながら、打ち合わせや工事の思い出を語りあう時間が楽しすぎた結果、うっかり名古屋への終電を逃すというオチも。笑

個人的には、自分が設計したキッチンで料理を作っている光景を見るのは今回が初めてで、「新居に移ってからご主人さんがキッチンに立つ機会が格段に増えた」と聞いたときには、この仕事の楽しさを改めて実感しました。




 

肩の力を抜いて自邸づくりを楽しんでほしい

F様からは当初のヒアリングで「同業者でやりづらさはあるかもしれないけれど、気兼ねなく自由に提案して欲しい」と言われていました。

自分の理想を形にしたいという思いはもちろんあったと思いますが、それは「全てを自分で決めたい」ということではなく、「自分とは違ったアイデアも取り入れながら楽しくいいものを作りたい」という思いだと受け取りました。

その期待に十分に応えられたかどうかは分かりませんが(笑)、
ただ、“肩の力を抜いて自邸づくりを楽しんでいただく”
という当初に描いた大きな目的は達成できたのではないかと今は思っています。

 

設計者3人のコラボでの家づくりは、双方にとって発見があってとても楽しく充実したプロジェクトでした。
F様の家づくりのサポートができたことを心より嬉しく思います。
楽しい暮らしの様子、また拝見させてください◎

WORKS 166「なしなしの家/あるあるの家─最大限なLDKの家」東京都小平市マンションリノベーション

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