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まちづくりコラム:工場のオフィスと休憩室を、働きやすく、創造力を刺激する場所へ。株式会社豊田自動織機 共和工場 INNO CRAFT HOUSE

今回のまちづくりコラムのテーマは、オフィスリノベーションによる従業員満足度の向上について。

自動車関連メーカー、株式会社豊田自動織機 共和工場のオフィスリノベーション。

グループ会社でオフィスリノベーションを推奨していたこともあり、共和工場でも約20年ぶりの改装を決断。偶然にも社員の方がエイトデザインを知っていたことから、思いがけず縁がつながり、プロジェクトが本格的に動き出しました。
「社員にとって心地よいオフィスとは?」を改めて考える機会となった今回のプロジェクト。

エイトデザインは工場のオフィスと休憩室のデザインを担当しました。

本記事では、リノベーションの背景や実際に働く皆さんの声を、豊田自動織機様(以下敬称略)よりいただいたアンケートをもとにご紹介します。

目次

心地よさがひらめきを生む、ウェルビーイングの考え方。

ただの机や椅子の並ぶ空間ではなく、働く人も組織も、そして社会にも価値を届けられるオフィスが求められています。
そんな新しいオフィスづくりで注目されているのが、”SWGs”(サステナブル・ウェルビーイング・グッドワーク)の考え方です。
従業員一人ひとりの心地よさや集中力を支え、オフィス自体が企業文化や働き方を体現し、環境にも配慮する——
こうした取り組みが、健やかで創造力あふれるオフィスをつくるカギとなると言われています。

今回のプロジェクトでは、オフィスを利用する20代〜50代の従業員を対象に事前アンケートを実施し、現状の課題や改善点を抽出。
従業員にとって最適なオフィス環境をつくることを目指し、“INNO CRAFT HOUSE”というコンセプトを掲げました。
“INNOVATION(創造性)”と“CRAFT(丁寧さ・技術力)”を組み合わせ、さらにそれを支える“HOUSE”として、仕事に集中できるだけでなく、休息やコミュニケーションも大切にできるオフィスを目指しています。
デスク、会議室、工場、エントランス、休憩室のゾーニングは、集中・休憩のバランスを考慮。オンとオフのメリハリをつけ、働く人が仕事に没頭できる空間を意識しました。
このような工夫によって、従業員の創造力/想像力を刺激し、仕事へのやりがいや達成感を感じやすくなる環境に。
さらに、休憩や社員同士の関係、オフィスで過ごす日々の時間も充実させ、働き方の改善とパフォーマンス向上を図っています。

BEFORE

AFTER

デザインと共につくる、新しいオフィスのかたち。

エイトデザイン: このプロジェクトをエイトデザインと進める決め手はなんでしたか?

豊田自動織機: まず、他にはない独創的なデザインに惹かれたことがきっかけです。 これまでの施工事例も自分たちのイメージにぴったりで、「仕事場=無機質」ではなく、人が自然と集まりたくなる温かな空間づくりに共感しました。
さらに、オフィスを”働く場所以上の空間”と捉え、日常を楽しめるデザインに強く魅力を感じました。デザインだけでなく、人とのつながりを大切にしている姿勢や、実際にお会いしたエイトデザインのメンバーの人柄にも安心感を覚えました。

エイトデザイン: プロジェクトの中で、特に印象に残っている出来事はありますか?

豊田自動織機: 打合せのたびに想像を超える新しいアイデアが提案され、図面やパースが更新されるたびに「こんな仕上がりになるんだ!」とワクワクが膨らんでいきました。こちらのイメージが曖昧なときも、意図をくみ取って形にしてくれる安心感がありました。細かい要望や無理難題にも柔軟に対応し、時には費用の都合で実現が難しい案についても、クオリティを落とさない代替案をすぐに提案してもらえたことは心強かったです。
そして、何よりも打合せの場が常に温かく、家族のような雰囲気にあふれていたこと。エイトデザインさんがつくる空間ではなく、「自分たちも一緒にオフィスをつくっている」という実感を持てたことが、今回のプロジェクト最大の思い出になりました。

オフィス刷新がもたらした効果とは。

エイトデザイン: お気に入りのポイントはありますか?

豊田自動織機: 特に好評だったのはウォールアートです。
単なる装飾ではなく、社是を表現した象徴的な壁になり、社員みんなが『ここを見せたい!』と思える誇りのある壁になっています。
完成後も来客や他部署に自慢できる、オフィスのインパクトあるポイントです。

オフィス内のゾーニングも好評です。
集中して仕事ができる執務エリアと、リラックスできる給湯室やミーティングスペースがうまく分かれていて、閉鎖感がなく過ごしやすいと感じています。
また、休憩室はオレンジのソファや造作のベンチシート、木の仕切りが配置されており、落ち着きながらも遊び心のある空間です。世代を超えたコミュニケーションが自然に生まれる場所になっています。

休憩室 BEFORE

休憩室 AFTER

半個室のミーティングスペースは秘密基地感があり、ラフに打ち合わせできるのが嬉しいポイント。ホワイトボードや木のルーバーなどの造作も実用性が高く、見た目の印象と使いやすさの両立ができています。ホワイトボードを使ってアイデアを書き出したり、雑談から新しい企画が生まれたりと、チームの創造力を引き出す場所になっています。

ミーティングスペース

新しい働き方を実現するオフィスをー

エイトデザイン: 今回のプロジェクトで、実際にどんな変化を感じましたか?

豊田自動織機: 社員それぞれが集中して作業に取り組めるスペースと、気軽に休憩できる場所がはっきり分かれたことで、仕事と休息のメリハリをつけやすくなりました。作業効率の向上だけでなく、部署間のコミュニケーションも活性化し、全体の雰囲気が明るくなったことも大きな変化です。また、オフィスが新しく整えられたことで、社員一人ひとりが自然と整理整頓や清掃に意識を向けるようになり、居心地の良さや快適さを日々感じられる空間になっています。こうした変化は、社員の満足度やモチベーションの向上にもつながり、働き方やチームのあり方そのものに良い影響を与えています。

最後に──

豊田自動織機のみなさまありがとうございました。
たくさんの嬉しいお声をアンケートでいただき、皆さまと一緒にこのプロジェクトを進められたことを誇りに思っています。
オフィスリノベーションの魅力や可能性を、もっと多くの方に伝えていきたいと改めて感じました。