今回のまちづくりコラムのテーマは、社内外の新しい繋がりを強化するためのオフィスデザインのあり方について。
オフィスの一部にレンタルスペースやカフェ機能を設けてスタッフの福利厚生の向上に、また街に開放してクライアントやエンドユーザーとのつながりを強化した事例をご紹介します。
株式会社近藤研究所(名古屋市中川区)は社員数7名と少数ながら、医療用・工業用の内視鏡などでは全国シェア7割を誇るメーカーです。
公式サイト:https://kondo-labo.co.jp/
開発者として優秀なスタッフを育てるための人材獲得の強化を目的として、2023年にエイトデザインがリノベーションを手がけた新工場&オフィスに移転しました。
新しいオフィスは“街に開く”ことをコンセプトに掲げ、訪れた人には製品の裏側にある会社の理念や思いを知ってもらえるように、という思いを込めました。
ビルの3Fワンフロアを、飲食店営業ができるキッチンを備えたイベントスペースにしました。普段は社員の休憩スペースとして、休日にはキリスト教の礼拝や音楽イベント、また業界関係者の研究発表の会場などに利用されています。
近藤研究所の社長夫妻に新しいオフィスで生まれたつながりや人事面での効果についてお話を伺いました。
“地域のクリスチャンの社長さんたちが一斉に集まってここで食事会をやろうという話が来て。いつもはレストランを貸切りでやっていたそうですが、近くにすごくいい場所ができたということで。”
“訪れた人が感動してくれて、こんな使い方もできそう!みたいな感じでどんどん輪が広がって、先端技術トップの教授との繋がりもできました。この場所の力は絶対ありますね。中途半端に作ったら、こうはならなかったと思っています。”
“社員も4人新しく加わって、社内の雰囲気や人間関係もとても良くなりました。新しいオフィスになってから僕自身も変わりましたね。”
東京に本社を置くクリエイティブエイジェンシーun-T factory!の名古屋オフィス(名古屋市昭和区)。インターネットビジネスを中心に、コンサルティング、WEBやアプリ制作などを行う会社です。
公式サイト:https://www.un-t.com/
2013年エイトデザインがオフィスデザインを手がけ、2021年には事業拡大&人員増加に伴い、入居するビルの1Fをリノベーションし増床しました。
エイトデザインがun-T factory!オフィスをデザインするのは今回で4物件目。毎回社長の中川さんからお題があり、今回の新しいオフィスのテーマは「バルセロナの廃墟につくったカフェ」。そのテーマをもとにこの拠点のストーリーを考え、架空のカフェの名前は「la fabrica」に。町工場という意味です。
参考:
→un-T!factory 名古屋オフィス(2013)
→un-T System! 東京オフィス(2018)
→La FABRICA un-T!factory 名古屋オフィス(2023)
1Fエントランスドアを開けてすぐのスペースに、カフェ営業ができるキッチンスペースを設けました。
世界観を作り込んだオフィスの顔となるスペースです。
現在はドリンクやフードを提供するPOP-UPイベント(間借りカフェ)を定期的に開催しています。自社で開発している予約・決済アプリのテスト運用することもこのカフェスペースの目的となっています。
Instagram:la_la_la_fabrica
un-T factory! NAGOYAマネージャー加藤さんに新しいオフィスでの働き方についてお話を伺いました。
“家族や知人にも自慢できるような落ち着いたおしゃれな空間で仕事ができるのが良いですね。会議室、カフェスペース、トイレが増設されたことで、機能性もアップし過ごしやすくなりました。”
“カフェスペースでは定期的に外部の方を招いてイベントを開催しているので、オフィスでおしゃれなランチができたり、社用のエスプレッソマシンで挽き立てのコーヒーを飲んだり、オフィスにいながらカフェも楽しんでいます。”
“カフェスペースと会議室を組み合わせて懇親会や会社紹介をする機会もあり、地域のコミュニティ活性化にも役立っています。”
“今後はスタッフにも普段自分一人ではできないようなことをイベントとして利用してもらえると良いなと思います。自分は居酒屋でキッチンアルバイトを経験していましたので、店長としてせんべろ会や日本酒会などをやりました。”
他にも事例集には新しい働き方を実現するためのオフィスデザインを多数掲載しています。
エイトデザインが手がけた事例が、新しい働き方の参考になると幸いです。
→オフィスデザイン事例集|エイトデザイン
オフィスデザインのご相談もお気軽に。
→リクルートを強化するデザインオフィス個別相談会
→楽しいオフィスのつくりかた教えます!オフィスデザイン個別相談会